カルチャーマッチの壁を越える。自社の「ファンを創る」エージェントとの協業で実現したIT人材の長期定着

1990年の創業以来、FT(金融工学)とIT(情報技術)の統合により、金融機関のデジタルトランスフォーメーションを支援する株式会社キャピタル・アセット・プランニング。ミスが許されない厳格な金融領域の開発において、同社はどのようにして優秀なITフリーランスを惹きつけ、定着させているのでしょうか。エンジニアに求める「主体性」や、リモートワーク下における組織づくりの工夫、そして「企業のファンを創る」ギークスの営業担当との強固なパートナーシップについて、執行役員の廣瀬様、シニアマネージャーの松森様に、ギークスの営業担当を交えてお話を伺いました。
FTとITの統合。金融機関のデジタルトランスフォーメーションを支える金融システム開発

まずは、株式会社キャピタル・アセット・プランニングの事業内容と、業界内でのポジショニングについて詳しく教えてください
廣瀬様: 弊社は1990年の創業以来、「FT(金融工学)とITの統合」をミッションに掲げて事業を展開してまいりました。現在に至るまで、数多くの生命保険会社様、銀行様、証券会社様といった大手金融機関向けに、時代に先駆けたシステムを開発し、付加価値の高いITソリューションを提供しているソリューションプロバイダーです。
私たちが事業を通じて最も大切にしているのは、アセットマネジメント(資産運用)における「個人の合理的な意思決定」を、弊社のソリューションによってしっかりとサポートすることです。金融商品というものは非常に複雑で、専門知識がない一般の方にはリスクやリターンの構造が理解しづらい部分が多く存在します。それらを私たちが開発するシステムを通じて分かりやすく可視化し、エンドユーザーである個人のお客様が、ご自身のライフプランや将来の目的に合った合理的な選択ができるよう、テクノロジーの側面から社会に貢献し続けています。
現在、ギークスから参画しているITフリーランスの方々は、具体的にどのようなプロジェクトでご活躍されているのでしょうか?
廣瀬様: 現在、ITフリーランスの皆様にご参画いただいているのは、主に金融機関様向けの営業支援システムの開発プロジェクトになります。弊社が長年培い、確固たる強みとしているライフプランシミュレーションや、資産運用シミュレーションといった、極めて高度な計算ロジックと正確性を伴う機能開発の根幹を担っていただいています。
プロジェクトの中での役割は非常に幅広く、単なるプログラミング作業にとどまりません。クライアントの高度な要望をシステムに落とし込むための要件定義や基本設計といった上流工程から深く入り込んでいただき、実際の開発・実装、そして最終的なシステムの品質を担保するテスト工程に至るまで、多岐にわたるフェーズでご活躍いただいています。弊社では、フリーランスだから特定の作業だけをお願いするというスタンスは取っていません。それぞれのITフリーランスの方が持つ得意分野や、これまでの豊富なご経験・スキルセットを存分に活かし、チームの重要なコアメンバーとしてプロジェクトを強力に牽引していただいている状況です。
仕様書通りは求めない。金融領域で必須となる「能動的な課題解決力」

金融領域のシステム開発といえば、厳格なセキュリティ要件や「絶対にミスが許されない」という非常に高いプレッシャーが伴う開発環境かと思います。そうした現場において、エンジニアの方にはどのようなスキルやマインドを求めていらっしゃいますか?
廣瀬様: おっしゃる通り、私たちが開発する金融系のシステムはお客様の大切な資産や情報を扱うため、極めて厳格な品質と堅牢なセキュリティが求められます。
このような厳しい環境下で、私たちがエンジニアの方に一番大事にしていただきたいと考えているのは、「自ら能動的に考え、主体的に業務を遂行する力」です。極端な話かもしれませんが、単に「指示された仕様書通りに、言われた通りにコードを書く」だけでは不十分だと考えています。
お客様が抱えている本質的な業務課題はどこにあるのか、現在の実装アプローチを進める上で将来的に予期せぬリスクが潜んでいないか。そういったシステム全体に対する深い洞察と、リスク回避や根本的な課題解決を最後までやり遂げようとする責任感が不可欠です。要件の背景にある「なぜこの機能が今、お客様にとって必要なのか」「これが最終的に誰のどんな役に立つのか」を自ら探求し、先回りして課題を発見し、より良い手法を提案できる。そうした強い主体性と探求心を持った方を常に求めています。
高度な金融知識も、最初から必須になるのでしょうか? 採用や組織マネジメントの視点から、松森様はどのようにお考えですか?
松森様: もちろん、金融業界での業務経験や、特定の金融商品に関する深いドメイン知識をすでにお持ちの方をご提案いただければ、それは採用において非常に大きなプラスのポイントになります。即戦力として、よりスムーズに業務の全体像を把握し、早期にバリューを発揮していただけるからです。
しかし、弊社に参画していただくタイミングで、必ずしも深い金融知識が絶対に必須条件かというと、実はそうではありません。専門的な知識がその時点で不足していたとしても、廣瀬が申し上げたような「主体的に業務知識をキャッチアップしていこう」「要件の背景にある業務フローを深く理解しよう」という強い前向きな姿勢があれば、全く問題ないと考えています。
実際に、そうした能動的なマインドを持って参画されたフリーランスの方は、開発業務を通じてご自身でどんどん新しい知識を吸収し、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくださっています。大切なのは、現在の知識量よりも、未知の領域に対して主体的に向き合うマインドセットと適応力だと実感しています。
新しく参画された方が、スムーズにキャッチアップできるような開発環境のサポート体制は整えられているのでしょうか?
廣瀬様: はい。チーム全体でのナレッジ共有として、プロジェクト管理ツールのWiki機能などを活用し、開発ドキュメントや過去の知見の蓄積を徹底しています。これにより、急遽参画したメンバーでもシステムの全体像や経緯をスムーズに把握できる土台を作っています。もちろん、現場には互いにフォローし合う風土もありますが、最終的に一番重要になるのは個人の自立性です。与えられた環境を活かし、自ら情報を取りに行く主体的な姿勢があってこそ、早期の立ち上がりが実現すると考えています。
リモートワークとオフラインの融合。フリーランスが長期定着する環境づくり

採用活動や組織づくりにおいて、これまでどのような課題に直面されていましたか?
廣瀬様: 技術的なスキルセットのアンマッチも当然起こり得る課題ですが、我々が最も頭を悩ませていたのは「カルチャーマッチの難しさ」による早期離任や定着率の低さでした。
金融系システムという特有の厳格さや重厚感がある一方で、開発現場では指示待ちではなく、先ほど申し上げたような強い主体性や提案力が求められます。このギャップや、我々の現場特有のスピード感・雰囲気にうまく馴染めずに苦労されるケースがあったのです。
この課題を根本から解決するために、現在は参画前の事前の面談プロセスを非常に大切にしています。応募者の保有スキルや経験を確認するだけでなく、「今後どのような技術に挑戦したいのか」「どのようなキャリアを描いていきたいのか」といった、ご本人の志向性を丁寧にヒアリングしています。そして、弊社で働くことでその希望がどう叶うのか、メリットを感じていただけるよう、参画後の作業の割り振りやアサインメントを強く意識するなど、双方のミスマッチを防ぐための対策を講じています。
コロナ禍を経て、働き方や組織体制に変化はありましたか?
松森様: コロナ禍を一つの大きな契機として、弊社でも働き方の見直しが進みました。かつては金融系のシステム開発といえば、セキュリティの観点から「オフィスに出社しての常駐開発が当たり前」という強い風潮がありましたが、今ではインフラ環境やセキュリティ規程が見直され整備されたことで、状況に合わせてリモートワークも柔軟に活用できるようになりました。
弊社は東京と大阪の2箇所に主要な拠点がありますが、拠点の物理的な距離を意識することなく、プロジェクトや人材に合わせて東京と大阪のメンバーが混在するチームを作ったり、そこにリモートでフリーランスの方が加わったりと、柔軟な体制が構築できています。
このように案件によってリモート環境を活用したことで、全国の優秀な方々にジョインしていただけるようになり、結果として開発がよりスムーズに進んだケースもありました。これは組織の可能性を広げる、極めてポジティブな変化だったと感じています。
一部でリモート環境も活用される中で、チームのコミュニケーションやエンゲージメントはどのように維持されているのでしょうか?
廣瀬様: 一部でリモートワークを活用するケースがあるからこそ、メンバーを孤立させない、帰属意識を薄れさせないための工夫が不可欠です。日々の業務コミュニケーションとしては、1日に1回は必ずチーム全員が顔を合わせるオンラインでの朝会を実施し、進捗や課題の共有をマストにしています。
松森様:また、チームによってはオンライン会議ツールを常時接続状態にしておき、いつでも隣の席にいるかのように気軽に質問や相談ができる、バーチャルなオフィス空間のような環境を作ってコミュニケーションの障壁を下げています。ただ、ここでもやはり重要になるのは個人の主体的な発信力です。困っている時やタスクがスタックしている時に、自ら「今ここで困っている」「サポートしてほしい」と声を上げられるコミュニケーション能力が、相手の様子が見えにくい状況下ではより一層重要になっています。
さらに、オンラインでの繋がりだけでなく、オフラインでのコミュニケーションも非常に大切にしています。現場の社員が、ご参画いただいているフリーランスの方を誘って、定期的に飲み会や食事に行かれたり、気さくに交流の場を設けたりしています。
業務上のやり取りだけではどうしても見えにくい、個人のモチベーションの微妙な変化や、キャリアに対する悩み、現在の状況などを、そうしたオフの場を作ることでしっかりと把握し、ケアしています。弊社ではプロパー(正社員)だから、フリーランスだから、といった契約形態による垣根や待遇の差を設けない文化が根付いています。純粋に個人の実力とプロジェクトへの貢献度を見て、正当かつフェアな評価を行うことを何よりも重んじているため、こうした人間味あふれる細やかな気配りが、定着率の高さに直結していると感じています。
「自社のファンを創る」熱量。カルチャーを熟知したギークスの提案力

数あるIT人材エージェントの中で、ギークスを継続して選んでいただいている最大の決め手は何でしょうか?
廣瀬様: 理由は大きく2つあります。1つ目は、弊社の開発現場が抱えているリアルな課題感や、現在本当に必要としているピンポイントのスキルセットを極めて深く理解した上で、一切の妥協なく厳選された人材を提案していただける点です。
そして2つ目は、参画後の非常に手厚いアフターサポートです。単に人材を紹介して契約を結んで終わりではなく、エンジニアの方々が長期的に、かつ安心して稼働できるよう、一緒になって現場の環境づくりや精神的なフォローを継続的に行っていただいています。この伴走姿勢が、他社にはない大きな魅力です。
他社のエージェントと比較して、ギークスの対応に明確な違いを感じる部分はありますか?
松森様: ギークスの営業担当の方は、我々企業の「採用選考にかける工数と時間」を非常にシビアに意識して動いてくださいます。条件に少しでもかすった人材をむやみに数多く提案するのではなく、事前にしっかりとスクリーニングをかけた精度の高い提案にこだわってくれる姿勢が素晴らしいですね。
また、長年にわたって数多くの面談に同席していただく中で、私たちが言語化しきれない「求める人物像のふとした雰囲気」や「弊社独自のカルチャーフィットの感覚」まで深く汲み取って、提案の精度に反映してくれています。面談の前には「この方の技術スキルは申し分ないですが、ご志向性の観点からこのポイントだけは面談でしっかりとすり合わせをした方がいいですよ」といった、プロ目線での的確なアドバイスもいただけるので、採用活動が格段にスムーズになり、ミスマッチが激減しました。
営業担当のスタンスや、日々のやり取りの中で感じられることについてはいかがでしょうか?
営業担当(ギークス): 私が日々の営業活動の中で一番大切にしているモットーは、企業様とエンジニアの方、双方の「ファンを創る」ことです。単に案件をご紹介するだけでなく、私自身がキャピタル・アセット・プランニング様の事業やカルチャーに深く共感し、いちばんのファンになることを意識しています。
その上で、ご参画いただくフリーランスの方にもキャピタル・アセット・プランニング様の魅力やビジョンをしっかりとお伝えし、「この会社で長く働きたい」と思っていただけるようなご提案を心がけています。また、契約終了後もご縁を大切にし、「キャピタルさんの案件にまた入りたい」と思っていただけるような関係性づくりを目指しています。廣瀬様や松森様が私のサポートに対して常にポジティブな評価やフィードバックをしてくださるので、それが「もっと企業様にとってのベストを追求したい」という私の大きな原動力になっています。
廣瀬様: その熱量は、日々のやり取りからひしひしと伝わってきていますね。ただスキルがマッチする人を機械的に連れてくるのではなく、営業担当の方自身が私たちの会社のファンであり、弊社のビジョンや現場のリアルな空気感を誰よりも深く理解してくれています。だからこそ、利害を超えて伴走してくれているのだと感じます。
松森様: 私たちが求めている人材像のチューニングが極めて高いレベルで洗練されており、今ではほぼ完成形に近づいていると感じています。ツーカーの仲と言いますか、少しの要望を伝えるだけで意図を的確に汲み取ってくれます。
「企業にとって何が一番のベストか」を本気で考え、「ファンを創る」という情熱を持った営業担当の方が企業とフリーランスの間に立ってくれるからこそ、ご提案いただく人材はスキルだけでなくマインド面でも弊社と見事にマッチしています。それが結果として、長期的な稼働と高い定着率に繋がっているのだと確信しています。今後もこのスタイルを大きく変えることなく、長く深いお付き合いをお願いしたいという気持ちが強いですね。
テクノロジーの転換期を共に乗り越える。進化し続けるパートナーシップ

最後に、今後の事業展開の展望と、開発組織が目指す理想像について教えてください。
廣瀬様: 近年、テクノロジーの進化は目まぐるしく、AIの業務活用を含め、我々を取り巻くシステム開発のプロセス自体が歴史的な大きな転換期を迎えています。市場環境の変化スピードがかつてないほど加速する中、我々組織にとっても、エンジニア個人にとっても「変化への柔軟な適応力」がこれまで以上に重要になります。
今後は、単にプログラム言語を知っていてコードが書けるという技術力だけでは通用しません。新しい技術を適切に判断・活用しながら、お客様が抱える複雑な課題背景を深く理解し、解決に向けた最適なアプローチを自ら考えてプロジェクトを力強く推進していく、高度な問題解決能力が求められます。本質的なコンサルティング思考とテクノロジーを掛け合わせることができるエンジニアが必要です。
こうした激しい変化の中で、時代を先取る新しい事業を推進していくためには、お客様への価値提供はもちろんですが、一緒に働くパートナーの皆様、そして自社プロパーも含め、全員が高い次元で切磋琢磨し、共に成長していける強固な関係性を築いていかなければならないと考えています。
そうした展望の中で、今後の採用戦略やギークスに対する期待をお聞かせください。
松森様: リモートワーク環境の整備と定着により、地方在住の方であっても、弊社の掲げるビジョンに深く共感し、長期的に腰を据えて参画したいと考えてくださる優秀な方をご提案いただけるようになりました。お互いの人間関係やビジネスへの深い理解を共有しながら、ただの外部リソースとしてではなく、同じチームの仲間として主体的に伴走していただけるITフリーランスの存在は、今後の成長戦略においても極めて重要です。
これまで、ギークスさんには定着率の大幅な向上や、マッチング精度の劇的な改善において、私たちの想像を超える多大な貢献をしていただき、本当に深く感謝しています。今後、新たな事業領域への展開に伴って、私たちが求める人材の要件や技術スタックが変化していくこともあると思います。
しかし、現在の担当の方であれば必ずその変化の兆しをいち早くキャッチアップし、弊社にとって常に最適な提案をしてくださると全幅の信頼を寄せています。今後とも、単なるエージェントと顧客という関係を超えた、事業成長を共に創る強力なパートナーとして、引き続きよろしくお願いいたします。

